電話 熊本県山鹿市山鹿1331(オフィス) (MAP) 

インドで古くから伝わる伝統ヨーガの技法を伝え継ぐ

2022年03月18日 kaivalyadhama レター

THE AIR BENDERS By Shri Sudhir Tiwari 
Kaivalyadhama Japan レターVol.23 2022 4月号 4月6日

4月号は、ニューヨークとストックホルムに本社のある国際的なユニセックスのトランスシーズン誌「human shift」にSudhirjiのプラーナーヤーマの重要性が掲載されていますので、日本の皆さんにもご紹介致します。
もし、皆さんがヨーガに触れ、またそれについてよく知り、実践し、Sudhirjiが言われているように、日常に生かしたいと思われるならば、それを正しく学ぶ必要があるでしょう。インド・ロナワラにあるKaivalyadhamaでは、古来からの文献にあるプラーナーヤーマについて、またヨーガ全般についての研究、実践が成され、Kaivalyadhama Japanではそれを日本に正しく広げる活動をしております。

☆私たちの活動はhttps://www.kdhamjp.com/でご確認ください。
☆ヨーガの正しい実践、指導を目指す方はhttps://www.kdhamjp.com/page/yoga/
☆世界同時4カ国開催のプラーナーヤーマTT1年コースについてはhttps://www.kdhamjp.com/page/ttc/
☆ヨーガの実践実習、応用をオンラインで体験されてみたい方は、https://www.kdhamjp.com/page/online-class/

【内容】
1.THE AIR BENDERS By Shri Sudhir Tiwariji (Kdham Japannによる日本語訳)
2.Kdham Japan 4月のご案内

human shift

THE AIR BENDERS   By Shri Sudhir Tiwariji

記事はこちら  (原文)

日本語訳↓ 

「マインド(心)が動揺すると、呼吸のパターンが変わる」 Patanjali

それはそんなに簡単なことだろうか? 呼吸法を学ぶというのは、すべての人にとって役に立つことだ。あなたが生きているとしたら、呼吸 をしている。呼吸をしているのであれば、呼吸の使い方を学ぶことで、それを道具としてマインド (心)を穏やかにし、豊かにし、強くし、困難に打ち勝ち、より幸せな状態へと変容させることができ るのである。呼吸法の人気が徐々に高まってきていることも不思議ではない。

ベストセラーになった本、アプリ、オンラインでの ZOOM や I Glive などののガイド付き練習、そし て包括的な身体運動のクラスには、呼吸の拡大とコントロールに焦点を当てたエクササイズが組 み込まれるようになった。

しかし、呼吸法だけみるとどうなのだろう? もしあなたが好奇心旺盛で、インターネットに飛び込んだことがあるのなら、呼吸に関連した、呼吸 を拡げるための無数のテクニックがあることを知っているだろう— パフォーマンス的なもの、ホロトロピック(精神科医スタニスラフ・グロフの考案した呼吸ワーク)なも の、エクスタシーを求めるもの、変容するためのもの、生体エネルギーを使ったもの、シャーマン的 なもの、アルカリ性を増やすためのもの、リバーシング呼吸法など、これ以外にもっとたくさんの呼 吸法がある。始める前から息切れしそうなほどである。 しかし、それぞれのスタイルや流派には、その名前からは想像できないほどの共通点がある。 「呼吸はマインドの鍵であり、ハートへの入り口である」というメッセージは変わらない。

さらに前に進んで行けるよう道を照らすために、最も明るい光を道標としてガイドをまとめてみた。 つまり、現在最も広く行われている様々な意識的呼吸法や呼吸を使った気づきのテクニックの広大 な銀河系の中で最も明るい星々を手掛かりとした。こうした教師や聖なる空間の保持する者たち は、古代人の知識を育みつつ、現在と明日につながる呼吸法の風景を形成している。

私たちは、愛、献身、悲しみ、緑色との関連、そしてそれらが、常に人生で最も重要な「呼吸」「ハー ト」に戻る空気の要素とどのような関係があるのか、について質問をした。

スディール・ティワリ氏  

私は自分のことを生徒だと思っています。この見方は人生のあらゆる側面にあてはまると思っており、とりわけ伝統的なヨーガの分野における自分の役割がそうなのです。つまり、学べば学ぶほ ど、自分がほとんど何も知らないことに気づかされるからです。これまでの人生で、ヨーガの内外に おける広範囲にわたる責任、興味のある事柄、トレーニングなどに携わってきました。幸運なことに、私はヨーガのある環境に生まれ、ヨーガとともに成長し、人生を歩み、さらには、この分野で実 践し貢献しているインスピレーションあふれる人々に囲まれて自分の役割を果たしてきました。このような経験を経て、私はヨーガに興味を持ち、ヨーガ哲学の技術を磨くことができました。

しかし、私がこの道に戻ることになったのは、ヨーガ以外の道を模索してから数年後のことでした。 呼吸法(ブレスワーク)は、生活の質を高めるための入り口です。生命は呼吸に依存しています: つまり、呼吸がなければ、生命はなく、呼吸の質は人生の質につながっています。呼吸の質は、ヨ ーガの文脈において重要であり、訓練することで呼吸の質を改善することができます。このトレーニ ングの過程、つまり呼吸法はプラーナーヤーマと呼ばれています。

私たちのあらゆる状態が、呼吸に影響を与えます。熱が出たり、慢性的な病気になったりして体調 が悪くなると、呼吸が変化します。速くなったり、浅くなったり、不規則になったり、あるいは息を止め ていることもあります。感情や思考もまた呼吸の仕方に影響を与えます。ネガティブな感情や思考 が、不規則な呼吸パターンを引き起こす一方、ポジティブな感情や思考は、リズミカルで音楽のよう なパターンを引き起こします。

マインドを直接的にコントロールするすべはありません。つまり、自分の思考を直接的にコントロー ルする方法がないのです。例えば、私があなたに「猿のことを考えないように」と言ったとたん、あなたは自動的に猿のことを考えてしまうでしょう。これは、自分のマインド(心)をコントロールできない 事実を示しています。ブレスワークによる呼吸は、マインドをコントロールすることができる唯一の導線です。マインドが凧のようなものであるならば、呼吸はそれを操るタコ糸である、という言い方もあります。

古代インドの科学や信仰の領域では、人間の苦しみの原因はマインドにあり、とりわけ訓練されていないマインドがその原因であるとされています。現代科学は、心身症についても同じ結論に達しています。呼吸法を通じて、マインドに直接アクセスすることで、人生の質を高めることができます。

悲しみとは、喪失感に無力感が加わり、絶望的な空間に包まれることです。時間の経過と、ポジティブで明確な思考を一歩一歩育てていくことが、悲しみを乗り越えるための二つの方法だと私は思 います。後者(ポジティブで明確な思考)によって、実際のところ自分に属するものは何もないという気づきに至ります。何も自分に属するものがないということは、失うことは何もない、ということです。これを理解することで、無力感を乗り越え、そこから脱することができるようになります。

古代インドの聖典ヴェーダは、人間だけでなく、すべての生物が病気にならず、快適で幸せになるために、人生から苦しみや悲しみを取り除く機能的な仕組みを作ることを、世界中のあらゆる哲学体系に対して呼びかけています。インドの思想体系では、苦しみの原因がマインドであると考えます。まずマインドに欲望という種が生まれ、マインドはその欲望にしがみつきます。マインドは何か を欲し、求めます。それが手に入れられれば欲が深まり、求めるものが得られないと怒り、嫉妬な どネガティブな感情が生まれます。これが最終的に、悲しみとなるのです。

呼吸との関連で言うと、悲しみは不安や恐れ、落胆など他の感情を引き起こします。不安な時には、呼吸は速く不規則になります。怒ると、呼吸は速くなるだけではなく、吸う時吐く時に止まることがあります。落胆すると、呼吸は非常に浅く遅くなります。プラーナーヤーマの訓練をし、呼吸を整えることで、やがては悲しみをうまく扱えるようになります。

現代の世界において、愛というのは最もロマンティックであると考えられています。愛とは感傷であ り、とらえどころのない感情です。時々私の心に浮かぶ疑問があります。ある人が誰かを心から愛し、相手もその人を愛している時、その人たちが抱く感情とは何なのでしょうか?厳密に言うと、そ の感情は愛であるべきです。しかし、実際には、愛の感情が相反する利害によって邪魔されると、 相手に対する嫉妬や憎しみ、怒りに変わってしまいます。本来、真実の愛はそのような反応を引き 起こすべきではありません。もし、あなたが愛を自分だけのものとし、それが表に現れたものを愛と呼ぶなら、それは本当の愛ではありません。呼吸とこの種の愛は一致しません。

愛に最も近い定義は、古代インドの聖典にあります。
グナ・ラヒタム(Guna rahitam)とは、真実の愛においては、相手の外見的な資質(美しさ、知性、豊かさ)には目を向けないという意味です。愛は、そのような資質に依存するような、正当化するた めの理由を持ちません。
カマナ・ラヒタム(Kamana rahitam)とは、欲望や願望がないことを言います。 プラティクシャーナム・ヴァルダマナム(Pratikshanam vardhamanam)とは、同じままであり、不変であることです。真の愛は、一緒にいるすべての瞬間に深くなるものなのです。 スクシュムア・イタラム・ムク・スヴァダン・ヴァット(Sukshma itaram muku svadan vat )とは、愛がいかに微妙なものであるかを表しており、それは言葉に表すことのできないものです。

人間が生きていく上で呼吸はなくてはならないものです。それに密接に関係しているのは、質を持たない純粋な空気であり、自然な状態であれば常に増えも減りもせずに流れています。呼吸と愛は似ています。呼吸がなければ愛もなく、その反対もそう、愛がなければ呼吸はありません。愛を知ることは、呼吸を知ることです。

献身とは、向上することであり、その言葉は着実に進歩することを意味します。献身のプロセスは 信じることから始まるのですが、これは宗教的な信じることではなく、情緒的に信じることです。信じ ることに知性的な知識や明晰さが加わると、それは信頼になります。信じること、信頼することに尊 敬が加わると、崇敬の気持ちが生まれます。さらにそれに愛が加わると、それは献身になります。 私は、どんな仕事をするにしても、私の人生に影響を与えてくれたた人々と一緒に、この献身的な 姿勢を育もうと努めています。

緑は、生命の表現。植物の王国。恵み。 呼吸法のゲームチェンジャー(大変革をもたらす人)、革新者。

私はスワーミー・クヴァラヤーナンダが呼吸法におけるゲームチェンジャーであると考えています。わかりやすく言えば、呼吸法やプラーナーヤーマは、何千年も前から行われてきた古代の科学です。古くから行われている科学であればあるほど、精査され、厳しいテストにかけられます。スワーミー・クヴァラヤーナンダが現代の世界に与えたものの価値は傑出しています。科学原稿に哲学的な研究を加え、古代のヨーガ行法のテクニックを明らかにしたからです。同時に、現代の科学的手法を用いて、その効果を検証しました。また、教典に記載されている注意点や「やってはいけないこと」を私たちに伝えることにも熱心でした。

シンプルな呼吸法: 最も優れていて一般的な方法は、呼吸に意識を向け、気づきを深める方法です。シンプルに息を吸う時、吐く時、そしてその間の一つ一つに気づいていることです。これが最初のステップです。 第2のステップは、息を吸うときには冷たく、吐くときには暖かく感じられるようにすることです。これを4~5分程度、定期的に行うようにします。

私たちは、もともと自分に対しても他人に対しても、思いやりの気持ちを持っています。けれども、 自分自身とのつながりが失われてしまうと、思いやりの気持ちが塞がれた状態になります。呼吸は、そのバランスをとるための重要なツールなのです。
sudhirtiwari.org

*原稿、日本訳のコピー、転写は固く禁じます。心ある方々に感謝致します。

【Kdham Japan4月】
オンラインクラス4月6日 JP19時半~20時40分 NY  6時半~7時40分 (録画視聴あり)
お申込み https://www.kdhamjp.com/page/online-class/
オンライン「Yogic therapy 読み聞かせ」4月16日 19時半~ 同じページ内にあります。

Kdham Japan

Copyright Kaivalyadhama Japan All Rights Reserved.
通信中です...しばらくお待ち下さい